Ю ・ 2月は英語でワッカリマセーン!! ・ Ю



2000年2月5日

それ行け! 腹筋マシン!!


 ひごろ運動不足のこのぼくが、去年の秋にいきなり市民プールに行ってスポーツマンシップにのっとったような平泳ぎをマニュアルくびっぴきで展開しちまったもんだから、おそらくそいつが原因かと思われる大腰痛にみまわれて、まともに歩くことすらできないような日々が1週間くらい続いてしまったってことはまえに書いた。そんなわけでかどんなわけでか、まあきっとそんなわけだと思うけれどもいまのぼくはスポーツ注意、急な運動はからだに悪いということで、プールにも全然行ってないし、肉体を酷使するようなことはしばらく一切するまいとして、実際無茶した覚えはないんだけれども、それでも先日またなっちまったんだよな大腰痛。えっ!? なんで、こんどはどうして?
 なんでこんなに腰が痛いんだろうって、最近のじぶんの行動になにか思い当たるフシでもないかと探してみると、なるほど、こないだの大腰痛は急な運動をしてしまったがゆえの大腰痛だったのだけれども、こんどの大腰痛は運動不足によってお腹が出っぱってきたことに原因があったのではないかってことに当たった。去年の教訓によって運動はよくないなって思ってなまけはじめてからまた知らず知らずのうちにぼくのお腹はさらなる突出を遂げていたのだ。最近ベルトの穴が足らなくなってきて、いい加減新しいベルトを買わなくてはなーなんて思ったりもしていた。それでもベルトを新しくしていなかったから、当然ウエストきつきつのままいつも外出していたわけだよね。これじゃ腰によくないよな、なんか策を練らなくては。
 前回の大腰痛は接骨院に通うことで養生したんだけれども、またもやこんどは運動不足で腰が痛いですーなんて言って診てもらうのはなんかちょっと気恥ずかしいかんじもあってね、だからできるだけ自分で治したい。おのれの生活態度に問題アリなら、いくら病院行ってもやっぱりまた同じことの繰り返しになっちまうもんだしね。
 で、不安定な腰のまんま自転車のって、国分寺のオリンピックに行ってお買い物。ついに買ったの「腹筋マシン」。こないだあたりテレビの通販で流行ってたやつ。鉄パイプ製のぎっこんぎっこんやるあれです。あれいっぺんやってみたいなーとまえまえから思っていたのだ。ぼくは通販でものを買う習慣がないからいままではよくわかんなくて手を出さなかったんだけど、国分寺のオリンピックなら売ってるかもしれないなーと見当つけて行ってみたら案の定3種類も売っていた。全然ききめなかったらいやなので、とりあえずいちばんちいさいのが大安売りコーナーにあったから、それを買った。そしたらその隣に、腰に巻く強力ゴム製のコルセットみたいな「骨盤バンド」なんてのも売ってたのを見つけたからさ、こりゃ腰痛にゃ強い味方に違いないってんで、それも買った。
 そうそうそれでオリンピックからの帰り道なんだけど、おぼつかない自転車さばきでおっとっとってなりながらも、なんかすっごく良い買い物したなーなんて気分になっちゃってさ、「骨盤バンド」なんてぼくにゃまだ未体験ゾーン、神秘のベールにつつまれたもので、はたしてこれはどんなもんだかなーなんてずっとずっと考えながら走っていたら、「骨盤バンド」っていうロックバンドを結成したらいいかもーなんて夢が膨らんじゃってね、それでそのデビュー曲、「骨盤バンドのテーマ」ってのを作って歌いながら帰ってきたんです。
 ばんばんばん
 骨盤バンド
 ばんばんばん
 骨盤バンド
 ばんばんばん
 骨盤バンド
 ばんばんばん
 骨盤バンド
 あーあー
 ばばんばばんどー
 骨盤バンド
 俺たちゃ骨盤バンド
 腰がまっすぐ骨盤バンド
 健康第一骨盤バンド
 ゴムが決め手の骨盤バンド
 番頭はんも番長さんも骨盤バンド
 もちろんあの子も骨盤バンド
 あーあー
 ばばんばばんどー
 骨盤バンド
 こりゃいい曲ができた。こりゃマジで骨盤バンド結成なるかーって、大喜びで家に帰ってきてね、リュックから出したらごめん間違えてた、「骨盤ベルト」だった。なんだー、「骨盤ベルト」じゃ歌えないなあ‥‥、がっかり。
 ってちょっとハナシがそれたけれど、まあそんなわけでね、いまのぼくはその「骨盤ベルト」と「腹筋マシン」が、大腰痛対策なのだ。
 腹筋マシンについては、とあるひとがさ、ギックリ腰になっちゃって、お医者さんにも一生治らないですよなんて言われてたらしいんだけど、それ買ってきて毎日鍛えていたらなんとすっかり治ってしまったっていうハナシをきいていてね、こりゃけっこう腰痛には効果アリかもよーって、ちょっと思ってたの。とあるひとってのはコジマの親戚の友だちなんだけどさ。それでその腹筋マシンなんだけど、これすごい、面白い。ほんとに腹筋が鍛えられる。
 いままでぼくもときどきなんの道具も使わずに腹筋運動していたりもしたんだけど、無理してやると腰を痛めたり、首を痛めたりして、あんまりいい思い出もないし、効果もなかった。でもこれ使うとホントにほかの筋肉痛めずに腹筋だけが効果的に鍛えられる。びびっくりー。なんつーか、あれこれ書こうと思うと、テレビショッピングで外人のマッチョマンが言ってた宣伝とまったく同じこと言ってしまいそう。マッチョマン、あんたは正しい。いつかぼくのお腹にも幕の内弁当のような段々ができていくのかもしれない。
 骨盤ベルトもいいぞ。いまのこの腰痛状態がこいつのおかげでかなり軽減されているのだ。いましばらくは、これ手放せないな。



2000年2月10日

あっ


 こんちは、コジマケンです。
 まんが家としてはすっかり隠居気味のコジマケンですが、2月8日発売の実業の日本社発行、マイバースデイ増刊号「恋はおまかせスペシャル」にまたひさしぶりの8ページかきました。よろしかったらみてみてください。

 なんかいまうちにファービーが来てるんだよな、ファービーランドから。なんかさっきずっと喋ってた。いまは眠ってる。彼はいつまでうちにいるのかなあ。

 そういえば、ポケモン銀版がそろそろ終わりそう。四天王倒して終わったあとも、もうひとつエンディングがあって、それはとりあえず終わった。あと、塔の上にいる伝説のポケモンをゲットして、遺跡の問題をどう解決するかが残っているくらいだと思うのだけど。ポケモン全種類ゲットしたわけではないから、それもストーリーに入れるとなると、まだまだ先は長そうだけど。あるいは、ほかにもまだ見つけてないサイドストーリーがあるのかもしれないけれど。


 こないだから続いている大腰痛問題はまだ解決してないのだけど、今日はひさびさにプールで泳いできました。平泳ぎ。ま、危険は避けて25メートル泳いだだけであとはずっと歩いてたんですが。でも気持ちだけは運動してきたぞーって感じでスッキリしました。
 しかし腰痛ってやっかいだなあ。仕事しにくい。やっぱ病院行って、さっさと治してしまうほうがいいのかな。



2000年2月29日

ぼやぼやしてたら。


 こんち、コジマす。
 ここんとこずっと思考回路の組み換え期なのか、あまりぺらぺらと喋りたくないですってのが続いてるんですとくに文章で‥。御脳の味噌蔵思考回路ってないろんな種類があるわけで、ひとの数だけあるようなあるいはもっとありそうな、使い勝手のいいのもあれば悪いのもあって、どれもこれもが一長一短あるわけだけれども、そんななかでもいまのじぶんが一番使いやすい回路に切り替えたいわけなんだよないつだってさっていうかいまこの瞬間つまりは永遠の現在にあって常に常にいまってことなんだけどさ、だからいましばらくはこの新品の回路のナラシ運転、そんなときは必要以上には喋らないのがいちばん。まそんなわけもあって、ぼやぼやしているうちにまたホームページの更新おこたってら、ちっと悪い気もして。
 おそらくひとは誰でも文体のなかにそのひとの思考回路の片鱗がみえるわけで、思考回路が変わる時期にはなんかしらの文体の変化もみられるもんだろうと思うわけ。そういうときにこそいろいろ作文でも書いてその変化の様を凝視するのも興味のあるところではあるけれども、なんだかとてもたいへんな作業のような気もするし、新回路に慣れないうちは過去の文体の癖ってのが残っちまって、するってーとあっちに投げたはずの旧回路がまたほらこっちに戻ってきちゃってなかなか先に進めないぞーなんてなことも起こる危険があるような気もするんだなそれじゃ逆もどりでしょ。
 ま、そんなわけでね。
 最近ひさしぶりにじぶんがかいた昔のまんがを読み返してみたんだけれど、あまりの下手さはわかってたからよいとして、そのあまりにも無鉄砲な思考回路にびっくりしてしまった。読み返してみたのは早10年以上もまえにつくった自主制作の作品集なんだけど、当時のぼくといまのぼくとが同じじぶんだとは信じられないくらいの思考回路に隔たりがある。あんときゃなに考えてたんだろ。ひとはどんどん変化する。
 先日昔のともだちのホームページをみつけた。彼は10年近くまえのともだち。最近いろいろ積極的にアーティスティックな活動をしているらしいことは風の噂にも聞いていて、いつのまにかあいつも出世しやがったのかなーなんてちょっと思ったりもしていた。なもんだから、ホームページみつけてついつい嬉しく思って「コジマケンです、ひさしぶりー」なあんて挨拶メールを出してしまった。そしたらつぎの日返事のメールが返ってきた。「申し訳ありません、誰だかわかりません」だって。いやはや、彼の10年はぼくのことなど忘れるくらいに長かったようだ。悲しいような嬉しいような。おそらくたくさんのひとと出会って別れて、充実した10年だったに違いない。ぼくのいままでの10年とはスピードの感覚が違うのかもな。同い年なはずなんだけど。
 ま、そんなこともある。
 学生時代は年に一度のクラス換えや、ときどきやってくる卒業式なんかで、ひとは知らずしらずに前進しているような錯覚を味わうことができる。過去を後ろに追いやり、未来がじぶんのところにやって来る。ひとの体はどっちが前でどっちが後ろだか正確なことをぼくはよく知らないのだけど、おそらく口のあるのが前でお尻のあるのが後ろだろう。食べて出して食べて出して前進していく。土のなかのミミズみたいに。
 学生時代のともだちを思い出してみる。いまはみんななにをやっているのだろう。黙っていても向こうからなにかしらイベントがやってきて、成長している気にさせてくれる学生時代が終わったならば、その後は自力で進むしかない。あれからなんにも変わってないやつもいるし、どんどん変わっていったやつもいる。みなそれぞれに食べて出して食べて出して前進しているのだろうけれど、ひとの体はどっちが前でどっちが後ろだかぼくは知らないからなんともいえないのだけれど、なかには後退しているようにしかみえないやつもいる。やっぱりミミズより少し複雑なんだろうな。
 だけどヒトや動物の進化と退化の問題に比べれば、前進しているのか後退しているのかってのはちょっとだけわかりやすい気がする、自分がどっちに進みたいのかってことだけはっきりさせておけば行きたい方角は決まるわけだし、それにあわせて前だの後ろのだといえばよいのだし。でも澁澤龍彦の「快楽主義の哲学」だったかな、その本で言ってるように「人生には目標がない。」っていうほうがすっきりしていてぼくは好きだなあ。前向きでも後ろ向きでもいい、お好きにどうぞって感じがしていい。
 そうそう、だけどもっと好きな文章。レイモンド・カーヴァーの「ファイアズ」のなかの小説を書くことについてのエッセイ、ある日カーヴァーは突然自分は長編小説の作家にはなれないと悟って短編小説作家に徹して成功するわけだけれども、そのエッセイのなかでの有名な一文「ぐすぐずしない、さっさとつぎにいく」。
 ぼくは高校生のころ友人とふたりでまんがの同人誌を作っていた。コピーで20部くらい作ってはくばっていた。その同人誌の名前は「ぐずぐず」(笑)。なんでそういうタイトルにしたんだっけなあ小出くん、でも確かぼくが決めたんだよね‥。
 やっぱり思考回路を組み換えよう。
 ぼくの目からみてカーヴァーのいうような「ぐずぐすしない、さっさとつぎにいく。」を実践しているようなひとたちと、会ってハナシをするような機会がここのところ何度かあった、メールのやりとりなんかも含めて。こういうひとたちって、いったいどういう思考回路をしているのだろう。「ぐずぐず」のコジマとはどこいらへんが違うのかな。本当はこのことについていろいろ書いてみようと思ってこの文章書き始めたんだけど、なんだか書くの難しくなってきたな。前置きだけでこんなに長くなっちゃった。そういえばこういう問題を文章にするのはコジマは苦手だったのだ。
 ぼくにとって言葉ってのは、まず「そこの牛乳取ってくれない?」に代表されるような実用的な意味での使い方のほかは、基本的にはおもちゃの一種と考えていて、深い意味のある言葉の使い方ってのは滅多にしたことないんだな。メッセージとか、テーマとか、なにか伝えたいことがあるような文章ってのはあまり好きでないのだ。
 ま、この文章もじぶんのために書いているだけなんだけど‥‥。ぐずぐずしない、さっさとつぎに行こう。


 そうそう、最近のコジマの愛聴盤CDは、メテオールの新作「コビトの化学」。カズウ氏とコジマは途切れとぎれに早10年近い付き合いだと思うのだけど、いろいろぼくが聴いてきたなかでの今回の「コビトの化学」は最高傑作。4曲CDだけれどもそれぞれパソコンで再生できる力作プロモビデオ付きだからすくない時間でも充分お腹いっぱい。彼ら最近どうしたことだかあちこちのコンテストでも受賞つづきらしいなあ(あなたたち食べごろ?)。いやはやおめでとう!! → おめてとー!! → おめておーる!! → メテオール!? (へんなシャレ‥‥)


もどります。